電子タバコとは?~電子タバコの歴史~

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煙草に対する規制は日本より海外の方がとても厳しいです。その為、日本で煙草は500円程度で販売されていますが、1,000円を軽く超える国はたくさんあります。オーストラリアでは2,000円を超える地域まであるくらいです。

あまりにも煙草の値段が高いので、水蒸気を吸う〝電子タバコ〟は海外で広く普及しつつあります。現在の日本では徐々に知られてきていますが、電子タバコについて知らない人がほとんどです。

電子タバコの歴史

電子タバコの基礎知識といえる電子タバコの歴史です。電子タバコの誕生から現在に至るまでを紹介します。

電子タバコの誕生はアメリカ

電子タバコは、アメリカ合衆国のハーバート・Aギルバードによって作られたのが始まりとされ、1965年には特許が付与されています。ハーバート・Aギルバードの電子タバコの特徴は、煙を出さずに電気の熱を使って湿った蒸気を吸引するというもの。ただ、実用化までには至らなかったようです。

当時は、人体への害も研究されていないし、煙草の値段も安かったので、煙の出ない煙草(電子タバコ)の必要性なんて微塵も無い時代です。買う人がいないような電子タバコを作る煙草メーカーなんて見つかりません。それに、当時から煙草は課税対象となっていましたが、電子タバコでは税金が取れません。実用化は不可能な時代だった訳です。

初めての電子タバコの実用化は中国

その後、電子タバコは2003年  中国の漢方医  ホン リク、によってはじめて実用化されました。ホン リクの電子タバコの特徴は、液体を電気の熱で蒸気化させ、その水蒸気を吸引するというものです。節煙や禁煙を目的として作られた電子タバコです。

電子タバコは売れなかった

当時の中国では全く売れなかったようです。特にアジアでは煙草の値段が安いので、高い電子タバコに手を出す人が少なかったのでしょうか。それに、人体への害や健康に対する意識がまだまだ低い時代だったことも売れなかった理由なんだと思います。

ですが、現在の電子タバコ市場は欧米を中心に急成長し、2014年には466のブランドが存在するようにまでなりました。2047年までに煙草市場を上回ると予測されていて、有名な煙草メーカーが電子タバコ市場に参入したのも事実です。

電子タバコの普及はなぜなのか?

1980年代には欧米で煙草の規制が敷かれていました。煙草に税がかけられ値段がどんどん上がり、喫煙場所の制限で吸いずらい環境になった事で、金銭面でも負担が少なく喫煙場所の都合にも困らない “電子タバコ” に切り替える人が増えたからです。

そして、電子タバコの使用者の大半が喫煙者か元喫煙者であることから、節煙・禁煙目的で使用する人が増えた事も電子タバコの普及の背景にあります。少しづつ煙草の害も認識されるようになり、電子タバコは害が少なく健康志向だからと使用している人が増えたのは、健康に対する意識が上がってきた証拠でもあります。

なぜ欧米で普及したの?

2003年に中国で販売された電子タバコは全く売れず、2005年頃から売れ残った電子タバコを煙草規制の厳しい欧州に輸出するようになります。

当時の欧州の喫煙者は煙草の値段にも、制限された喫煙場所にも大きな不満を抱えていたので、値段が安く厳しい規制とは関係なくニコチンを吸引でき、なおかつ健康志向な電子タバコに飛びついた流れです。

煙草から煙の出ない電子タバコに切り替える事で、飲食店でも公共の場でも喫煙が可能なので、喫煙を制限されるストレスから解放される訳です。

こうしてヨーロッパの地域で電子タバコが順調に売れるようになった後、中国の電子タバコメーカーは電子タバコの販売をアメリカまで拡大します。2007年からは電子タバコの市場に多くの企業が目をつけ次々に参入し、翌年2008年に市場は大きく拡大しました。

企業ごとに電子タバコのデザインにも独自性があらわれ、ホン リクが作った電子タバコとは違う仕様の電子タバコもできてきます。この頃から電子タバコは進化します。

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電子タバコとは?~電子タバコの進化~

電子タバコを規制する動き

2008年に電子タバコの市場が大きくなると、2009年には中国製の電子タバコの輸入を禁止する国が出てくるなど、すぐに規制の動きが出始めたのです。

理由としては、WHOや多くの国が電子タバコの調査を始め、未承認の医療機器とし電子タバコで吸引するニコチンを含む成分は、煙草よりも危険性が高く安全性を証明できないとし、輸入を規制する国、電子タバコを煙草と同じ規制対象にする国などが増加した訳です。

日本も同じように規制をしていて、ニコチンを含んだ電子タバコ・ニコチンを含んだ液体などの販売は禁止とされています。それでも規制され始めた電子タバコの人気は衰えずむしろ利用者は増え続けています。若者に支持されているのが

日本ではニコチン入りの電子タバコが販売できないので、一般的にニコチンが入っていない電子タバコが〝電子タバコ〟と呼ばれています。

現在の電子タバコ

昔に比べ煙草の害への知識が増え健康に対する意識が高くなった現在は、ニコチンを含まない電子タバコの種類も増加しています。

香りを楽しんだり気分転換やリラックスを目的としたり、手先の寂しさを紛らわせたりと節煙や禁煙を目的としたり、若者の間ではファッションアイテムを目的としたり、使い方は様々です。

香りの種類は多くなり、煙の量を操作できる電子タバコまであります。しかし、電子タバコは未だに未確認の事が多く、電気を使う機械なので故障や間違った使用方法によってケガをする人がいるのも事実です。

しかし、電子タバコの市場は拡大の一途をとどめず、大手の煙草メーカーが参入しているのも事実です。記憶に新しいのはアイコスやプルームテックといった加熱式煙草の電子タバコが爆発的ヒットしました。

日本で一般的に電子タバコと呼ばれている物は禁煙補助器具というイメージでした。なので電子タバコは禁煙アイテムと認識されていてニコチンの入っていないリキッドを電気熱で水蒸気にして吸引する物になります。アイコスは煙草の葉を電気熱で加熱し発生する水蒸気を吸引する加熱式煙草です。二つとも電子タバコと言えば電子タバコなのですが、煙草の葉を使っているかいないかの違いとニコチンの有無の違いがあります。

電子タバコにも種類があるので、何を目的に使うかによってしっかりと選ぶ必要があります。禁煙目的で使うのならアイコスではなく “電子タバコ” になります。アイコスはあくまでも喫煙になるので禁煙にはなりません。節煙が限界でしょう。

多くの国では、電子タバコを煙草の代替品ととらえ煙草と同じ規制を取り始めています。日本ではまだ禁煙アイテムとして考えられていますが、いずれ煙草の代替品として考えられるようになって煙草と同じような規制が適用されるかもしれません。

日本で販売されている煙草の値段もヨーロッパのように高くなると、日本の電子タバコ市場が盛り上がるというのは目に見えていますが、アイコスのような加熱式煙草の電子タバコが爆発的ヒットしたことによって電子タバコはどう扱われていくのか気になるところです。

現在の電子タバコはこんな感じです。主にデザインが異なります。製品のキャッチコピーにビタミンCを摂れるという製品が増えてきています。健康志向な人が増えている中で不足がちな栄養をついでに摂れるという栄養補助的な方向に向いてきているようです。

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